企業保険

企業保険とは、法人や企業、会社が、それらをより効率的に運営するために、そして企業活動を続けていく上で生じうるリスクを担保するために、利用する保険のことをいいます。

福利厚生のための企業保険としては、企業が保険契約者となり、従業員、社員が被保険者となります。

このうち、在職中における経済的な保証をするための生命保険としては、団体定期保険などがあります。

また退職後の経済的な保証をするための生命保険としては、厚生年金基金保険、財形保険などがあります。

企業運営の上でリスクを担保する保険としては、建物や動産を保険の目的とする火災保険、輸出入貨物を保険担保の目的とする海上保険といった損害保険があります。

また経営者保険（キーマン保険）、または役員保険もこの企業保険に含まれます。

危険準備金

危険準備金とは、将来の保険金支払いなどを確実に行うために、生命保険会社が投資の危険や異常危険の発生に備えて、決算剰余金の中から積み立てている準備金のことをいいいます。

賃借対照表の中では、負債のうち、責任準備金の中に含まれています。

詳細な数字はディスクロージャー誌の、責任準備金明細から危険準備金の額を確認することができます。

投資の危険や異常危険とは、予定死亡率よりも実際の死亡率が高くなることで、保険金の支払が予想より多くなり損失が発生する場合、または、資産運用による実質利回りが予定利率どおりにいかなかった場合、そして、変額保険などにおける死亡保険金額や年金額の最低保証金額を、実際の運用成果によって超えることができなかった場合、のことです。

これらの保険リスク、予定利率リスク、最低保証リスクに対応するために危険準備金を積み立てることを義務付けられています。

企業年金保険

企業年金保険とは、その企業の従業員、社員に対して退職後年金や一時金を給付するための保険のことをあらわします。

保険契約上では、企業の代表者が保険契約者となり、従業員や社員が被保険者となります。

保険金受取人は従業員、もしくは従業員に万が一があった場合にその遺族が指定されます。

この生命保険会社が個々の企業に対して設計した企業年金に加入するのには、人員が１５名以上となることが必要になります。

保険料を算出するにあたっては、通常の予定死亡率、予定事業比率の他に、死亡脱退率、そして予定昇給率といった、企業年金保険用の指標が用いられます。

こうして細かく設計された保険のため、個々の企業の現状と将来、そして希望に沿った財政計画を立てることができます。