契約者配当準備金

契約者配当準備金とは、保険会社が将来の支払いに備えて、保険料の中から積み立てている、責任準備金のうちの一つです。

生命保険においては、契約者配当金を支払うために、積み立てている準備金のことをあらわします。

年度決算で剰余金が生じた場合、それに前期繰越剰余金を加えたものの中から、社員総代会（生命保険相互会社における、株主総会に相当するもの）の決定に従い、契約者配当準備金に繰り入れられることになります。

この繰入額によって、契約者配当率が決定され、おのおの保険契約者へ配当金の割当が行われます。

また、責任準備金には、他に、普通責任準備金（次年度以降の保険金支払いに対応する保険料を積み立てます）、払戻積立金（積立保険の満期返戻金や契約者配当金の支払いに備え積み立てます）、異常危険準備金（通常の予測を超えるような大災害に備えて積み立てます）などがあります。

経済的全損

経済的全損とは、損害保険によって使われる用語です。

事故による自動車破損において、修理は可能なものの、修理費用や再調達価額が契約対象の自動車の時価を上回ってしまうために、全損として判断し、そう取り扱うことをあらわします。

ただ海上保険の場合は推定全損と表現します。

また、全損という用語として、他に物理的全損というものがあります。

この物理的全損とは、修理がまったく不可能なまでに壊れてしまっている状態のことをいいます。

別名「一目全損（ひとめぜんそん）」といわれます。

そして、保険の対象が完全に滅失した場合（火災保険であれば全焼、全壊）のことを、絶対全損、または、現実全損と呼ばれます。

なお、これらに至らない損害を分損といいます。

経験表

経験表とは、生命保険会社が保険事業を運営している生命保険会社などが被保険者集団において、実際のデータである死亡統計に基づいて作成した死亡表のことをいいます。

経験生命表ともいわれます。

この経験表によって被保険者の性別、年齢ごとに死亡率を算定することができます。

また、保険種類別、加入年度別（契約年度別）、そして保険年度別（保険加入後の経過年数）などとふるいわけることで、より細かく死亡状況を把握することができるのが特長です。

経験表は、総合表と選択表の２種類に分けることができます。

総合表とは、全期間を対象として年齢別にまとめた死亡表のことをいいます。

選択表とは、年齢別の他、経過年数別に各年齢の死亡率を調査した上で作成された死亡表の事をいいます。